日本の野鳥の世界
第12回 イワヒバリとカヤクグリ

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イワヒバリ(2005・8 乗鞍岳)@
Canon EOS−20D、Canon EF100-400mmF4.5-5.6L IS USM、
Kenko Teleplus 1.5× 絞り優先オート(開放)
日本で繁殖するイワヒバリ科の鳥はイワヒバリとカヤクグリの二種で、いずれも2000m以上の高山の岩場やハイマツ帯で生活しています。
イワヒバリは雌雄同色ですが、オスは繁殖期には岩の上などでよく囀るので見つけやすく、高山で棲息するためかライチョウと同様あまり人を恐れず、おっとりした野鳥です。
写真@、Aは05.8.19、乗鞍岳の畳平駐車場(標高 約2700m)の近くのハイマツの間のガレ場で、遅咲きのコマクサの脇で餌を探しているイワヒバリを撮ったものです。地味な色のイワヒバリをコマクサが引き立ててくれました。岐阜県環境パトロールの方のアドバイスで3時間待ち続けた甲斐がありました。
イワヒバリ(2005・8 乗鞍岳)A
カヤクグリ(2004・8 富士山奥庭)B
Canon EOS−20D、Canon EF100-400mmF4.5-5.6L IS USM、
Kenko Teleplus 1.5× 絞り優先オート(開放)
カヤクグリは日本のみで繁殖する特産種で、イワヒバリと同様、標高2000m以上のハイマツ帯などで生活しています。
全体に暗灰褐色ないし赤褐色の地味な雄雌同色の鳥ですが、オスは繁殖期には鈴の音のような素敵な声で囀ります。囀るとき以外はハイマツなどのブッシュの中で暮らすので、なかなか見つけることができません。
冬は低山や丘陵地の落葉樹林などに移動します。春、高山に移動する前に囀り始めるので、春先に注意していれば低山で囀るカヤクグリに会うことが出来ます。私も奥多摩湖畔で人目も憚らず囀り続けるカヤクグリに会ったことがあります。
写真Bは04.6富士山5合目の奥庭の水場に現れたカヤクグリです。水浴びをして悠々と森に消えて行きました。

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高山の野鳥(2)