日本の野鳥の世界
第4回 アマサギ&オオヨシキリ

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アマサギ(05.6 埼玉県庄和町)

Canon EOS−10D、Canon EF100-400mmF4.5-5.6L IS USM、Kenko Teleplus 1.5×
絞り優先オート(開放)

日本では大きさ順にアマサギ、コサギ、チュウサギ、ダイサギ、の4種類の白いサギ(正式の鳥の名前に、「白鷺」というのはありません)が見られますが、コサギとダイサギは留鳥、アマサギとチュウサギは渡り鳥です。
今日紹介するアマサギは、4種類の白鷺の中で一番小さいサギですが、春に全国の農耕地などに渡って来て、コサギなど他のサギ類と木の上に混合コロニーを作って繁殖する夏鳥です。
チュウサギなど他の3種類のサギは、季節によって嘴の色が変わることがありますが、羽の色は一年中白色であるのに対し、アマサギは繁殖期には背中の一部と胸から頭にかけてオレンジ色の生殖羽に変わる美しいサギです。
写真は2005年6月、埼玉県庄和町の江戸川の右岸に広がる田園地帯で撮ったもので、右端の2羽がアマサギ、左側の3羽はチュウサギです。ここはカエルや昆虫を餌にしているアマサギの餌場で、繁殖地は江戸川沿いの林のようです。

オオヨシキリ(03.6 埼玉県浦和市大久保)

Canon EOS-3、Canon EF100-400mmF4.5-5.6L IS USM、
フジクロームプロビア400 絞り優先オート(開放)

オオヨシキリはギョギョシ、ギョギョシ、ケケシ、ケケシ、チカ、チカ等と特色ある大きな声で夜も囀る夏のアシ原を代表する夏鳥です。鳴き声から「行行子」(ギョウギョウシ)と呼ばれ、「国松英俊著 鳥のことわざ うそほんと」によると「行行子は祇園祭から口がさけて鳴けなくなる」という佐賀市や柳川地方の言い伝えがあります。
これは口の中を真っ赤にして、うるさいほど鳴いていたオオヨシキリが祇園祭(7月中旬)を境に突然鳴かなくなる習性を現したものです。
全国の河川敷など何処ででも見ることが出来ますが、関東では多摩川、荒川、江戸川、利根川の堤防を歩いていれば必ず出会えます。
写真は2003年6月、浦和市大久保の荒川左岸の小さなアシ原で撮影したものです。

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