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第33回 初夏の花木(2) | |||||
今年の夏はとりわけ暑い日が続きますが、皆様暑さ対策は万全ですか?お見舞い申し上げます。今回は初夏の花木の2回目です。ご覧ください。 |
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「ヤマフジ」 和名 「山藤」 花期 4~5月 マメ科 フジ属 花径2~3cmの花が集まり10~20cmの総状花序と作る 近畿地方以西の中国・四国・九州に分布する木本性ツル植物で落葉します。野山に新緑が美しい頃、新緑の間に紫色のヤマフジが山肌のあちこちに咲いていて、思わず車を停めて眺めてしまいます。 |
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普通のフジに比べると花穂が短いので区別できます。高い木に巻きついて木の上まで蔓を伸ばし、木を覆うように花穂を下げて咲く様子は荘大です。まじかく花を見ると、マメ科独特の蝶型で、抑えた色合いがとても美しい花です。 |
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「ナツツバキ」 和名 「夏椿」 花期 6~7月 ツバキ科 ナツツバキ属 樹高 10~15m 花径 5~7cm 宮城県以西の本州、四国、九州の丘陵帯の林内に生えるに生育する落葉高木。名前の由来は花の形が椿によく似ていて夏に開花することから。他の椿と異なり冬に落葉します。 |
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別名は、沙羅の木と呼ばれますが、この木がよく寺院に植えられていたため、インドの仏教聖樹であるサラソウジュ(沙羅双樹)と思い間違えてつけられた名前とのこと。5枚の白い花びらのふちには細かくギザギザがあり、細かいフリルがあるのが特徴でづ。さわやかで、暑い夏には清涼剤的なイメージのある花です。 |
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「ヤマボウシ」 和名 「山法師」 花期 6~7月 ミズキ科 ミズキ属 樹高 5~10m 花径 総萼片を含め5~10cm 北海道を除く日本各地の、水はけが良い上、常に水が存在する場所を好み、山の谷筋などに自生する落葉亜高木。小さな花が20~30個集まって球形の頭状花序をつくり、その周りに花弁のように見える白い総萼片を付けます。名前の由来は、その姿が中央の丸い花穂を坊主頭に、4枚の白い萼片を白い頭巾に見立て、山法師を連想することから。昔、黒岳に登った時にソババッケで初めてこの花を見かけ、とても印象に残ったのを覚えています。写真の1枚目は10期の宮崎さんが撮影されたものです。 |
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「オオヤマレンゲ」 和名 「大山蓮華」 花期 6~7月 モクレン科 モクレン属 樹高 5mまで 花径 8~10cm 14回に続き2度目の登場です。前回もご紹介したように、誰も訪れない深山にひっそり咲く花のイメージがあり、純 白の色と咲く姿に格調高い気品が感じられることから「森の貴婦人」と呼ばれている花です。 |
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厳しい山に登らなければ見ることができないと思っていましたが、くじゅうの猟師岳に咲いていると聞き、6月の中旬に登ってみました。九重森林公園スキー場のリフトの横の登山口から、30分も登った頃に行きあう林道につぼみも、咲きかけも、しっかり咲いているものもいろいろ見られました。前に見た鳴子山に比べるとなんだかあっけないほど簡単に見ることが出来ましたが、「オオヤマレンゲ」はやはり「オオヤマレンゲ」、気高い雰囲気の花でした。 |
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「ネムノキ」 和名「「合歓木」 花期 6~7月 マメ科 ネムノキ属 樹高 6~10cm 花径 全体で4~5cm おしべの花糸は2.5~3cm 原野や河原でよく見られる落葉高木。夢のようにふわふわっと咲いている花は、7月の初め頃、高速道路などを走っていても大木となってあちこちで目を引きます。 |
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名前の由来は夕方になると葉が合わさって閉じてしまう様から「ねむりの木」、さらに「ねむの木」となったもの。 あの花火のように広がる繊細なピンク色は花弁のように見えますが、実は雄しべの花糸で、その先端にある黄色が花粉です。花糸の根元に黄緑の小さな花が10~20集まって丸い花のようになっています。夕方、葉が閉じると花が咲き朝になると花はしぼむ1日花です。木の下の行くと甘い香りがして、見ているとほっとする花です。 |
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「ミヤマキリシマ」 和名「深山霧島」 花期 5~6月 ツツジ科 ツツジ属 樹高 10~100cm 花径 2~3cm 九州の火山帯にのみ自生するピンクの小さなつつじです。皆様にはおなじみの花で、説明不要と思います。九州の阿蘇、霧島、九重、雲仙、由布各山系のどこででも6月初旬になると咲き誇り、どの登山口の駐車場も満杯で、1年で1番登山客を集める花だと思います。毎年6月になると、今年はどこへ行こうかと、天気予報を見ながらそわそわとし始めます。ひとまず、区切りをつける花として選びましたので、たくさんの写真をお楽しみください。 |
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「山野の花々」も1年を過ぎ、四季をめぐってご紹介してきまして、一巡したところで、今回をもちまして、ひとまず終わりとさせていただこうと思います。1年間拙い写真やコメントを見てくださりありがとうございました。 ご紹介したのは、私の狭い行動範囲の中で出会ったほんの一握りの偏った花だけですし、カメラも孫のスナップ写真を撮るのが目的で買ったようなもので、本当の花の姿をお伝えできたかも不安なものばかりでした。(ちなみに大部分はCANON のIXY DIGITAL 800IS、1部は以前使用のSONYのCyber-shot DSC-S70で写したものです。) インターネットという、一見広くコミュニケート出来ているようでいながら、別の視点ではとても一方通行的な世界の中で孤独な作業をしていると感じることも多かったのですが、多くの方から、直接に間接に、温かい励ましのお言葉を頂き、お陰さまで何とか1年間続けることができました。この場をお借りして皆様に心からお礼を申し上げます。 特にHP管理の古沢さんには、大変お世話になりました。いつも私は写真と説明原稿をファイルでお渡しするだけで、それを元の写真以上に花が活き活きと見えるように編集してくださり、私自身HP上に自分の写真がどのようにアップされるのか楽しみでした。おかしな話ですが、このページの1番のファンは私だったかもしれません。お忙しいお仕事の中、時間を割いていただき本当にありがとうございました。心から感謝申し上げます。 この1年、以前撮った写真の時期や場所を確認したり、友人から新しく情報をもらったりして、以前より度々山に出かけるようになりました。お陰で新しい発見がたくさんあり、勉強になることも毎回でしたので、ますます山野草に興味が深くなりました。それもこういう機会をいただいたおかげだと、ひょんなことからではありましたが声をかけていただいたことに感謝しています。 これからも、四季折々の花を楽しみに出かけたいと思っています。またお見せしたい花がありましたら、またひょっこりと投稿することもあるかもしれません。その時はまた懲りずに見ていただきたいと思います。 では皆様、本当にありがとうございました。お体大切にお元気でお過ごしください。 |
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