第13回 阿蘇・久住の秋の花(6)
12月に入り、寒さもだんだんと本格的になってきましたが、皆様お元気ですか?
秋の花も6回目になりましたが、今回は、清楚で可憐な美しさを持つ「野菊」の特集です。野山に自生する菊を総称して栽培種の「キク」に対して「ノギク」と呼びます。多くの種類がありますが、よく似ていて区別が難しいので、とても気になりながら先延ばしにしていました。でも、秋の野山のそこここで心和ませてくれるノギクを紹介しないでは、秋の花の項を終われないと思い、調べてみました。葉や茎の形状、花の雌しべや雄しべの形、咲き終わった花の様子などきちんと調べた上でなければ判定できないようで、調べていくうちに頭が混乱してきました。とりあえず一部を花の形だけで名前を割り振ってみました。いろいろな種類があるのだということだけでも解っていただけたらと思います。おかしいと思われたらどうぞご指摘をお願いします。
ヨメナ」  和名 「嫁菜」

花期 9~11月
キク科 シオン属 ( ヨメナ属とも )
草丈 50~120cm 花径 約3cm

山野の湿地に多く自生する多年草。
秋の野菊の代表的な花です。古くから若菜は食用として親しまれ、万葉集にも「ウハギ」「オハギ」の名前で詠まれています。名前の由来は「この類中では最も美味でしかもやさしく美しいからである」と「牧野植物図鑑」に記されているそうです。
シロヨメナ」  和名 「白嫁菜」

花期:8月~11月
キク科 シオン属
草丈:30~100cm  花径 1.5~2cm

山林のふちなどに生える多年草。
名前の由来はヨメナに似ているが花が白いので付けられた名前。
ノコンギク」  和名 「野紺菊」

花期 8~11月
キク科 シオン属
草丈 50~100cm 花径 2~3cm

日当たりの良い山野に普通に見られる多年草。名前の由来は花の色が紺色(青紫)の野菊であることからといわれますが、色は紫から薄紫、白といろいろです。「ヨメナ」によく似ていますが、花の中央の黄色の筒状花から長い冠毛が出ているので区別できます。
シラヤマギク」  和名 「白山菊」

花期:8月~11月
キク科 シオン属
草丈:100~150cm 花径 1.8~2.4cm

山地の道端、草原に生育する多年草
花は、舌状花の数が6個前後と少なく、花弁と花弁の間が空いているのが特徴です。
ヤマジノギク」  和名 「山路野菊」 

花期 8月~10月
キク科・ハマベノギク属
草丈 30~100cm 花径 3~5cm

日当りの良い、やや乾いた山地の草地に生える2年草。細い花弁が端正な印象です。
ヒメジオン」  和名 「姫女苑」 

花期 8月~10月
キク科・ハマベノギク属
草丈 30~100cm 花径 3~5cm

野山や草地、道ばたなど、いたる所で見られる1~2年草。北アメリカ原産の帰化植物です。野菊の仲間とは言いにくいですが、同じキク科の植物なので、揚げてみました。よく見る花ですが、花弁が細く繊細でかわいい花です。

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