第7回 阿蘇・久住の夏の花(4)
「阿蘇・久住の夏の花」の4回目です。もう9月も半ばを過ぎたのに、いつまでも30℃を越す暑さが続いて、涼しい秋が待たれるこの頃ですが、皆様お元気ですか?夏の花は一応今回で終わります。載せられなかったものは、またの機会にご紹介します。
ヤツシロソウ」 和名「八代草」
花期 8~9月

キキョウ科 ホタルブクロ属
草丈 40~100cm 花径 2~2.5cm 茎頂や葉腋に集まって咲きます。
日当たりの良い九州の山地や草原にのみ自生する多年草。

環境省レッドデータブックで絶滅危惧種に指定されている貴重な花です。

名前のいわれは八代で最初に発見されたことからだそうです。長者原のタデ原に咲いていました。キキョウが上を向いて咲いているような爽やかな花です。
ヤマトラノオ」 和名 「山虎の尾」

花期 8~9月
ゴマノハグサ科 ルリトラノオ属
草丈 40~90cm 花径 房状の花穂に4mmの花を密につけます。
山地の日当たりのよい草原に見られる多年草
生い茂ったカヤの中から美しい瑠璃色の花穂を覗かせて咲いている様子はとても清々しい印象です。

この花も環境の変化や人の採取によって少なくなってきている種の1つだそうです。残念です。今年咲いていた所にまた来年咲いていますように。
ネジバナ」  和名「捩花」 
花期 5~7月  9~10月

ラン科 ネジバナ属
草丈 20~40cm 花径 4~6mmの花を 5~15cmの花序の周りにらせん状につけます。
陽あたりのよい芝生や草地に生える多年草
近所の公園の芝生にでも見られる花ですが、淡緑色の花茎にねじれながら可愛いい小花がついてるようすは自然が作り出した造形の楽
しさを感じます。昔、父が小さな平たい野草用の鉢で育てていて、つくづくと眺めていたのを思い出します。3枚の写真で右巻きと左巻きそしてあまり巻いていないものと3種類あるのがわかりますか?

ツルボ」  和名 「蔓穂」 
花期 8~9月

ユリ科 ツルボ属
草丈 20~40cm 花径 約8mm 花茎を伸ばし、総状花序を密につける。
山すそや草地などの日当たりのよいところに自生する多年草

何気ない山道の端に咲いていました。花は下から上へと咲いていきます。蕾のある姿も美しいですが、上まで咲いた様は淡い紫色が上
品で柔らかな花です。
ミヤコグサ」  和名「都草」 
花期 4~10月

マメ科 ミヤコグサ属
草丈 茎が地面を這い15~35cm 花径 1~1.5cm
日当たりのよい道端、草地などに生える多年草
名前の由来は昔の京都に多く咲いていたからという説があるそうです。
ふっくらとした蝶形の花が2つ、茎の先にそれぞれがそっぽを向いたように咲いている様子が、幼い子供達が戯れているようで微笑ましい花です。葉の美しい緑をバックに鮮やかな黄色が際立ちます。
ヒオウギ」  和名「檜扇」
花期 7~9月

アヤメ科 ヒオウギ属
草丈 60~100cm 花径 約3~5cm
日当たりのいい山地や草地に自生する多年草。
名のいわれは、葉の形が「檜扇」に似ていることからきたそうです。1日花で、橙色の花弁に暗褐色の斑点のある花を次々と咲かせま
す。秋に熟した果実が裂けると光沢のある黒い種子があらわれ、これを「ぬばたま」といい、万葉集でよく「黒」や 「夜」の枕詞とし
て使われています。草の中に隠れるように咲いていても、独特のオレンジの鮮やかさで目立ちます。
ミソハギ」  和名「禊萩」 
花期 7~9月

ミソハギ科 ミソハギ属
草丈 50~100cm 花径 約1.5cm 20~30cmの花序を伸ばして3~5個の花をつけます。
湿った明るい場所に生育する多年草。

仏に供える禊ぎの花というのが語源です。田んぼの畦道など、人里でもよく咲いていて、お盆の切花として使われます。
キツネノカミソリ」 和名「狐の剃刀」
花期 8~9月

キツネノカミソリ科 キツネノカミソリ属
花茎 30~50cm 花径 4~5cm 
林縁や明るい落葉広葉樹林に生育しています。
名前のいわれは、先の尖ったへら状の葉を剃刀に、花の色をキツネの体の色に見立てたものとされています。
池のある公園に行く途中の林の中に咲いていました。日陰に咲いているのに.独特のオレンジ色が鮮やかで群生していると目を引きま
す。

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