第4回 阿蘇・久住の夏の花(1)
 猛暑が続きますが皆様お元気でお過ごしですか?今回からは、何回かに分けて、阿蘇・久住に咲く夏の花をご紹介します。少しでも 皆様のもとに涼しい風を送れたらと思います。
カワラナデシコ」   和名「河原撫子」
花期:7~9月
ナデシコ科 ナデシコ属の多年草 
草丈 30~80cm 花径 4~5cm
秋の七草のひとつ、万葉集にも登場した薄紅色の花で、単にナデシコともヤマトナデシコとも呼ばれます。

阿蘇の草原、久住山の登山道、由布岳の登り口などあちこちに咲いていました。優しく可憐な花です。日本女性の楚々とした美しさを
表す代名詞として使われてきましたが、今はどうでしょう?

ハナシノブ」  和名 「花忍」 
花期 6~8月

ハナシノブ科 ハナシノブ属の多年草
草丈 70~140cm 花径 10~15mm
世界でも阿蘇地方にのみ自生する貴重な花です。環境省のレッドデータブックでは、絶滅危惧IA類(CR)に指定されています。
ほとんど自然に近い状態で管理されている野草園に咲いていました。淡い紫がとても優しく可憐な花です。草原を歩いていて自生して
いるのに出会えたら嬉しいだろうなと思います。
アソノコギリソウ」  和名 「阿蘇鋸草」 
花期:7~9月

キク科 ノコギリソウ属の多年草
草丈40~80cm 花径約12mm
阿蘇地方にのみ自生し、環境省のデータで絶滅の危険が増大している種に指定されています。
名前のとおり、細い葉にのこぎりのようなぎざぎざがあります。キクの花を小さくしたような可愛い花が茎の先端に集まって咲いています。白い花がほとんどでしたが、淡いピンクの花も咲いていました。
ヒゴタイ」     和名「平江帯」 
花期 8~9月

キク科 ヒゴタイ属の多年草 
草丈 約100cm 花径 5cm
日当たりの良い乾いた草原に咲いています。ルリ色の坊主頭のようなさっぱりした可愛い花です。
阿蘇の風景をバックにすると、良さが引き立ちます。阿蘇の草原、久住の蓼原に咲いています。
オカトラノオ」   和名「丘虎尾」
花期 6~8月

サクラソウ科 オカトラノオ属の多年草
草丈 50~90cm 花穂の長さ 10~20cm
名前のいわれは丘によくみられ,花穂の様子が虎の尾に似ているからといわれています。
白い花穂が草原の風になびいている姿も涼しげで美しいのですが、よく見ると1つ1つの小さな花もとても可愛い形をしていて、おもわず顔を近づけたくなります。
ギボウシ」     和名「擬宝珠」 
花期 6~10月

ユリ科 ギボウシ属の多年草 
草丈20~150cm   花径
山間の湿地などに自生し、花が美しく日陰でもよく育ちます。葉も美しく、観葉植物として栽培もされています。
夏の尾根道で、風にそよぎながら咲いている姿はとても爽やかで、汗が引くような気がします。

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