No.33
2008年 9月 7日 
こんにちは、永田です。
またご無沙汰しました。

日本はそろそろ梅雨明けで暑い夏を迎えているものと思います。
南アは冬の真っ最中で、朝晩は零度近くになる日もあり寒いのですが、前回レポートしたように昼間は風もなくポカポカ陽気で過ごしやすい毎日です。

今回は今度受注した工事現場について報告します。(ネタ切れに付き仕事の話で済みません)
以前ご紹介しましたが南アは電力需要の伸びに供給能力が追いつかず電力不足状態で、これを解消するため、発電所の増強と併せて超高圧送電線の建設を進めています。その目玉がヨハネスブルグ-ケープタウン間1500kmを結ぶ76万5千ボルトの幹線です。
サッカーWC開催の2010年までに完成させる計画で、万一WC開催中に大停電でも起きようものなら世界中に恥をさらす事になるので政府・電力会社も真剣です。
我々はこの中の一つの区間230km(フリーステート州内)の建設工事を昨年7月から行っており完成間近な状態ですが、今度別区間の260km(北ケープ州内)を受注し工事を始めました。工事期間が17ヶ月と日本では考えられない短期決戦の工事です。

工事する場所は小生がいるヨハネスブルグから南西に800km程離れたところなので、毎週行くという訳にも行かず、月に1~2回位しか行けません。今は車を運転して行っています。道路は良いのですがさすがに8時間の運転は疲れます。飛行機で行っても最寄りの空港(キンバリー)からレンタカーを借りて300km走るので時間的には変りません。ヘリをチャーターしたいところですが、そこまでお金がありません。更に遠い次の仕事を取った暁には考えようと思っています (^。^)。
余計な話が長くなりましたが、風景の話しをします。ヨハネスブルグのあるハウテン州からフリーステート州の現場周辺にかけては割りと肥沃な大地が広がっており、トウモロコシを中心とした穀物を栽培し、牛の牧場が延々と続き、平坦な大地に見渡す限り緑が広がっているといった感じです。
一方、ここから南下して北ケープ州に近づくと、岩が多くなり痩せた土地(表土は50cm程しかなくその下は岩です)で、あまり作物は育ちません。
イメージをあえて例えて言うと、アメリカ西部劇「荒野の・・」に登場するような風景,つまり岩がゴロゴロしてテーブルマウンテンが所々に見え地面には低い潅木が茂る原野の風景が広がっています(この潅木は貴重で羊の餌となっていますが成長するのに20年かかると言われています)。
工事の面では岩地盤で基礎工事は大変ですが、それを除くと障害物などは何も無く非常にやり易い所です。(穴掘り中にダイヤモンドを掘り当てたらどうしよう・・と密かに余計な心配をしています)
今度の現場の風景です。百聞は一見にしかず,なので説明省略。
現在基礎工事(掘削)が始まったばかりですが、こんな感じでやっています。
でも、6ヵ月後には左のような送電線になります(出来ないと大変なのです)。
因みに更に南下して西ケープ州や東ケープ州の海岸近くまで行くと、景色はまた一転して、ブドウ畑(ワインランドと呼ばれています)や果樹園が広がる肥沃な土地に変ります。
地球の表面のほんの一部分に過ぎませんが、変化に富んだ国です。

今回は北ケープ州の現場のあたりの景色を紹介します。
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