No.31
2008年 5月18日 
こんにちは、永田です。

日本はGWで博多どんたくやら多くの行楽地では賑わっているようですね。南アも3連休と4連休が2日間の飛び石であり、皆ダーバンやケープ地方に遊びに行っています。が、ヨハネはこの数日は雨続きで寒く、出かけてもちっとも楽しくありません。

こういう事情もあり近況報告するおもしろいネタがなくなったので、今回はヨハネ市内にある「ゴールド・リーフ・シティー」を紹介します。
ここは元々金の採掘で栄えたところで、今はテーマパークになっています。
ヨハネの中心部から車で15分も行けば着く所で、今は普通の住宅やショッピングセンターねどに囲まれていますが、少し前(19世紀初め)まで金を掘り続けて今の大都市ヨハネの基盤を作ったところです。
歴史・逸話がまた面白いのですが、1886年2月のある日曜の朝George Harrisonというオーストラリアから農場作りのため移住してきた人が散歩していたところ、地面に露出していた岩につまずき、彼の経験からこの岩の一部を農場に持ち帰り、後日粉々に砕き借りてきたフライパンで熱したところ金が溶け出してきた。
そこで早速採掘権を取得したものの、大きな宝の山とは思わなかったのか他に事情があったのか(永田の推測:酒代の借金があった?)、すぐにFrank William Marsdenという人物にわずか10英ポンドで全ての権利を売ってしまった。
実はここは世界最大の金の埋蔵量を誇る金鉱で、その後この地には仕事や一攫千金を求めて沢山の労働者が集まり、警察署・銀行・郵便局・レストラン・バーなどが出来て一大都市が出来上がり、それが今のヨハネスブルグになったという訳です。
地下に降りるリフト用やぐらです。南アのあちこちに金・ダイヤ・銅・鉄・ニッケル・ウラン・石炭などの採掘場が点々とありますが、このやぐらならびに掘った岩石を積み上げた山(マイン・ダンプ)があるのですぐ分ります。 地下に降りるリフトです。
地下220mの坑道です。鍾乳洞みたいにヒンヤリしています。
長い坑道を進むと、これが金鉱脈だと説明されるのですが、素人目にはよく分りません。金鉱脈は斜めに続いているので、ここから鉱脈に沿って斜め上に掘っていくのだそうです。
ゴールド・リーフ・シティーは遊園地的な面もありますが、当時のゴールドラッシュの様子や歴史を学べるところでもあり、何と言っても坑内を案内してくれる地下ツアーがめったにない経験で最高でした。
最盛期には地下3300mまで掘っていたそうですが、観光客はヘルメットにヘッドランプを点けて地下220mまでリフトで一気に降りて、坑内を歩き当時の作業の様子などを説明してくれます。
今回はこの時の写真です(日付を見たら小生がヨハネに着いて10日後に遊びに行った時のものです)。
少し多めですがご容赦を
昔はこうして掘っていたそうです。 トロッコに積まれた金鉱石です。タダの岩のかけらにしか見えません。でも金1グラムを取るのに数十トンもの鉱石が必要なのでしょうから仕方ない?
当時の裕福な家(鉱山主?)の様子がそのまま再現されています。調度品はかなり凝った物でした。
坑道の断面図です。よく見ると最深部で10,038フィート(3,293m)と書いてあります。
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