No.29
2007年 4月20日 
こんにちは、永田です。
今回は、南アの北にあるジンバブエについて紹介します。
なぜジンバブエかと言うと、この一週間CNN,BBCはじめ中東のアルジャジーラも世界のトップニュースでジンバブエの選挙の事を報道しているのに、日本では殆ど全く知られていないからです。
日本がはるか極東の国であるのと同様(しかし経済工業大国のせいでトヨタ,ニッサン,ソニー,キャノンなどの名前は有名です)、日本から見ればはるか西のアフリカ大陸のどこかにあったような・・・の感覚でしょう。おそらくヨーロッパとは歴史・経済的に関係が深く、アメリカとは奴隷や独立の点で関係が深いためだと勝手に思っています。

ジンバブエは南アに北側に位置する内陸の国で、周りを南ア・ボツワナ・モザンビーク・ザンビア・ナミビアに囲まれている国です。日本での知名度は低いですが、「ビクトリアの滝」がある国と言ったほうが分りやすいかもしれません。昔は南ローデシアと呼ばれていました。

元々(1980頃まで)ジンバブエは豊かな大河を生かした一大農業国の美しい国で、輸出で外貨も稼いでおり、「アフリカの優等生」と言われていたそうです。しかし1980年に独立し、ムガベ大統領(現在84歳)が就任した後、彼の独裁政治が続き、私権乱用で経済は悪化。更に、人気を取るために2000年には「経済の黒人主権の確立」と銘打って白人農家から土地を強制収用し、その結果は灌漑設備やノウハウがないままに田畑は荒れてしまい、貧困に窮しているのが現状です。ジンバブエから出身者(違法に国境を越えて稼ぎに来る人達が山ほど居ます)南アの人は口をそろえて非難しています。
今やインフレ率は年間100,000%、即ち毎年1000倍の物価上昇です。100US$(一万円)あれば数百億ドルのトランクに入りきれないほどの札束が得られます(今度行って記念に手にしてみるつもりです)

一週間前の3月29日に大統領選が実施されたのですが、一週間経っても開票結果が発表されず、国際的に非常に関心が高まっています。28年間独裁を続け国際社会の非難を浴びるムガベ大統領の進退がかかっているからですが、外国人記者の入国を簡単に認めない中で、政権側の不正操作疑惑などがとりただされています。野党は勝利宣言すると共に、「こんなに発表を引き延ばすなら戦争を仕掛ける」とも言っており、暫くは緊張した状態が続くと思われます。


それではまた、
永田
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