No.27
2007年 2月24日 
近所の公園の青空教会の様子です。
日曜午後になると三々五々と人が集まり、最初は車座になってリズムを取ったり説教を聞いたりうれしい事・困りごとを言ったりします。
こんにちは、永田です。
相変わらずの寒さが続く中で突如春一番の南風が来たかと思うとまた冬型になったりと、変化の激しい天気が続いているようですが、皆様如何お過ごしでしょうか?
早咲きの静岡の河津桜の開花状況をインターネットで見ると、今年は寒さで少し遅いような気がします。
前回南アは夏の暑さとレポートしましたが、最近朝晩には秋めいた空気の匂いもし始め、空にはうろこ雲がかかっています。「今年は夏らしい夏が来なかった」と言う人もいます。

1月から続いた電力危機も修理・メンテ中の発電機の状況が回復したのか、停電の頻度が少し減ってきました。とは言え、これが南アの最重要産業である金・ダイヤ・石炭などの採鉱はじめ経済に与えている影響も大きく、一刻も早い電力供給能力向上が望まれ、我々の仕事にも更に拍車がかかっています。

今回は南アの宗教の話をちょっとだけ紹介したいと思います。
あくまでも小生が見たり聞いたりしただけの話しですので、「間違いもあり」の前提で読んで下さい。

南アの人口(4,700万人)の大半はキリスト教徒です。キリスト教も長い歴史の中で宗派や考え方に違いがあるので、信心深くもない凡人で生半可な知識の私がスタッフと宗教の話などすると、色んな考え方の人がいて最後には『よくわからん』状態になってしまい
ます。
南アの話に戻すと、歴史的背景からキリスト教の中でもオランダ入植者のオランダ改革派が最も多く、次に来るのはイギリス系住民の英国教会です。オランダ系移住者(ボーア人)の信仰が選民思想を生み出し、アパルトヘイトの基盤になったとも言われています。

この辺の話は置いておいて、私が今回紹介したいのは黒人社会におけるキリスト教です。言葉の問題もあり良く分っていない点がありますが、黒人も8割方がキリスト教徒です。元々はヨーロッパからの布教や植民地化で広
まったと思いますが、アフリカ元来の伝統的な信仰や儀式を取り入れて、独自の教義や儀礼を有しています。独立教会と呼ばれるものです。
また、黒人にも色々な民族があるわけで、それぞれの伝統的宗教や儀式などの習慣によっても色々な派(グループ)があるようです。
段々立ち上がり、太鼓を叩いて女性がゴスペルを歌っているところです。 その内に男共は輪になってリズムを取りながら踊り(回り)始めます。
なお中心に座っている二人は何かと聞くと、悩み事があるそうで、それを解き放つ一種の儀式のようです。 近所の公園でもこれは別のグループで、聞くとジンバブエから南アに来て働いているグループでした。
これは以前に道路覚えも兼ねてヨハネ中心部を車でブラブラしていた際に見かけた光景です。街中を見下ろす高台での青空教会にはすがすがしさを覚えました。
(カメラの調子が悪くピントが合っていませんが、足って杖を持っている人が長老です)
これも全く別のグループですが、散歩していたら悲鳴が聞こえるので何だあ~?と思って近づいて見たら、女性を川の水中に突き落としています。本人は必死で悲鳴を上げているのに周囲は見ているだけ。聞いてみたら、「復活の儀式」だそうで、ちゃんとタオルと暖房が用意されていました。
毎日曜日になると彼らは青空教会に集まります。青空教会とは建物は無く大概は大きな木の下(精霊的な何かがある?)に集う教会です。あちこちにそういう場所があり、小生が散歩する公園にも3-4箇所あります。緑・白色の祭礼服を着て来るグループもいます。
様子を見ていると、牧師だと思われる長老(長い杖を持っています)が話しかけ説教?したり、皆で太鼓のリズムで歌ったり踊ったりします。歌はゴスペルで、誰かが歌っては合唱すると言った感じです。踊り?は一種の宗教的儀式だと思いますが、輪になって歌いながら(掛け声のようなもの)グルグル回るものですが、時間と共にかなり熱狂してきます。
後で話しを聞くと、結構遠くから団体でやってくるグループもいれば近所の人もいたりと千差万別です。概してどこも結構オープンマインドで、「今度は一緒に入りなよ」と誘われています。面白そうなので、仲間に入れてもらって体感したいと思っています。

それではまた、
永田
もどる