No.10
2007年7月29日 
風車はどこの牧場にもあり、これで水を汲み上げています
南ア共和国は、第一に鉱業(金・銀・ダイヤ始め各種鉱物の主要生産国です)、次に農業、そして工業,商業,水産業などで成り立っ ている国ですが、電力需要の伸びは著しく電力不足は深刻です。小生が南アに来て一週間の内に2回も停電し、夜は真っ暗で暖房も効かない中で自然の生活を楽しみました(元々ワンダーフォーゲル部出身で、あまり苦になりませんが・・・)。近所の人に聞くとこんな事には慣れっこで、自家用発電機を持っている家もあります。しかし、昨年は1週間も停電が続き、政府や電力会社(ESKOM)への不満は募っているようです。
政府や我々の客先であるESKOMは手をこまねいているわけではなく、千億円規模の電力供給能力増強5カ年計画を立てており、今回我々
が受注した送電線建設はその最初のプロジェクトです。
アフリカ大陸最南端の喜望峰があるケープタウンと南ア第一の商業都市ヨハネスブルグ間の1,000kmを繋ぐ76万5千ボルト送電線の一区
間約250kmの建設工事です。一区間と言っても東京から静岡の浜松あたりまでの距離に相当します。2010年のサッカーワールドカップ
開催も睨んで(?)、これを15ヶ月という超短期間で完成させるというものです。
送電線のルート 道路から見た牧場の家です。空が広く感じます
こんな道路が平原の中を延々と続いています。一般道路も制限速度は殆ど120km毎時です。通行料を取られる道路でも400円位です。
ヨハネから南南西に300km行ったWELKOMという比較的大きな町に現場事務所を構えており、現場はここを中心に伸びています。
周りは見渡す限り平原が広がっており、農場や牧場になっています。今は冬なので作物の姿を見かけませんが、トウモロコシや麦などが栽培され、牧場では牛が放牧され、牧歌的な風景が広がっています。
池のある牧場 牛の朝食の風景
先日の週末に車を運転して現場に行きましたが、大平原の真ん中を道路が貫いているといった感じです。時速120kmで飛ばしても工事区間の端まで行くには4~5時間かかりますが、周りの景色を見ると「大地と空が実に広い」と感じます。

ということで、今回は工事区間や周辺の景色などを紹介します。
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