No.8
2007年6月3日 
カイロ市内の通りです。いつもこんな感じで混んでいます。
3月中旬から来ているエジプトももう終わりで、南アに移らなければならないのですが、エジプトで紹介しておきたい事に「交通事情 」と「スーク」があります。この二つはエジプトに限らずアラブ諸国では大体似たような感じです。
と言うことで、第8回目は「エジプトの交通事情について」編です。(ナントカ事情なんて記しましたが、特別に事情に通じている訳でもなく、見たまま感じたままを書いているだけですので、間違っている部分がある点はご容赦下さい。)

エジプトの公共交通手段は大別すると、飛行機,鉄道,船,バス,タクシーです。飛行機には乗りましたが、これはどこの国でも似たり寄ったりです。但し価格種別が12種類もあり、時間帯や往復固定便によってはかなり安く乗れます。鉄道はもっと安いのですが、あまり鉄道網が整備されておらずスピードも遅いことから、今回時間的余裕がないので使ったことはありませんが、時間があればどんな人達が乗っておりどんな旅をしているかを見てみたい乗り物です。また、カイロ市内には地下鉄が2本ありヘリオポリス地区には路面電車がありますが、あまり便利で無いため閑散としています。また、船(フェリー)はナイル川縦横断や紅海を渡りシナイ半島に行く交通手段として使われており、ルクソールではナイル川の両岸を結ぶ日常の足となっています。
今回は色々な乗り物と人の様子の写真を紹介します。
街中の交通手段として最も良く使われるのは、バス,マイクロバス,タクシーです。マイクロバスは10人乗りくらいで、通常のバスが走らないような小さな通りや地区を走る巡回型のバスですが、1回0.5ポンド(10円)程度で、あちこち行くには便利な乗り物です。ルートが良く分らなくても走ってきたやつを止めて行き先を聞いて適当に乗り、降りたければ声をかければどこにでも止まる代物です。
方向感覚さえしっかりしていればルートが違った場合には降りて、そこで別のバスに乗り換え目的地に近づく、といった感覚で利用できる結構楽しい乗り物です(但し暇がある時の話です)。次がタクシーですが、メーターが無い(あっても使えない)ので、値段は交渉次第です。大体の相場を知っておく事はどこの国でも必要なことですが、エジプトのように定価というものが存在しない国では相場を知って大体の落としどころを頭に入れておかないと2~5倍ほど高いお金を払うことになります。
カイロ市内を走っている普通のバスです。ドアを開けたまま飛び乗ることはよく目にします。 少しくたびれている中型のバスです
これがあちこちくまなく回る便利なマイクロバスですが、路地をクラクション鳴らしながら走るので、この頃では閑静な住 宅地には入れないように道路上に鉄のバーを設置した場所もあります。 一般的なタクシーです。最近ではちょっと高級なメーター付きのものも現れてきました。
帰り際にタクシーやマイクロバスを捉まえようとしている人達です。
田舎に行くと普通のイメージのタクシーではなく、ピックアップ(軽トラック)の荷台に乗せるものが主流で、その他オートバイ改造の三輪車などがあります。更に言えば、ロバの馬車などもあります。
エジプトの交通マナーは決して良いとは言えず、車は人の存在を無視,人も信号に関わらず車の間を縫って道路を横断するのが常です。カイロの人口は1200万人で東京と似たような大都会ですが、鉄道・地下鉄などを使うより車で通勤する人が圧倒的に多いため、朝夕の交通渋滞はすさまじいものです。道を譲るというような寛容さ・謙譲の心を持っていたら、いつまで経っても先に進めず、従って四方八方から交差点に突っ込んでは強引に抜け出ると言う感じです。しかし、混沌とした中にもある種のルール・秩序があり、スレスレですれ違いながらその割には(実際事故の数は多いのですが)大した事故は起きていないようです。事故よりも故障で止まってしまい渋滞を起こしているのが日常的です。

田舎で一般的なピックアップの乗り合いタクシーです。 年代によっては昔懐かしいオート三輪のタクシーです。
ロバは農家にとっては貴重な運搬手段ですが畑までの通勤にも使えます。
珍しいですがこんな乗り物もあります。 ナイル川の渡し舟(フェリー)です。
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