No.5
2007年5月5日 
夫婦で記念撮影。笑顔がいいですね。
第5回目は「エジプトの農家」編です。
第2回に工事現場の話しをしましたが、その続編です。

過日、架線工事(鉄塔間に電線を張る工事です)をしている現場に行った際に、そこの鉄塔敷地の脇にある農家のおじさんに「サラマリイクム」と挨拶して日本から来たエンジニアだと言ったら、「アイヤー!日本からはるばると、まあ上がってお茶でも飲みんさい」的な感じで、庭先で摘んだミント入りの紅茶を頂きながら色々話しました。
喋っている言葉は半分も分かりませんが、+ボディランゲージで7割方は通じるものです。エジプトに限らずアラブ諸国では特に電気のエンジニア(「モハンデス・カハラバ」と言います、該当者の方は覚えておくと得です)は非常に尊敬されます。「日本はソニーやらキャノンやらトヨタやら何でも素晴しい!」という感覚だと推察します。
お茶を飲んだりタバコを勧められたりしている内に息子が戻ってきて仲間に入り、ここで何を作っているのと聞くと畑を案内してくれて、丁度そこで野良仕事をしていた隣のおじさんにも紹介して記念写真を取ったりと、NHKの番組の「鶴瓶の家族に乾杯」みたいな雰囲気でしたね。
因みに、尻に敷かれているかどうかの実情はともかくとして、イスラム社会では一家の大黒柱である男が威張っており、奥さんやお祖母さんなど女性は一緒に写真を撮ろうよと言っても客間(居間ですが)には入ってきません。しかし奥さんは働き者の様子でした。
彼らは、大規模の農園ではなく、数ヘクタール程度の畑に麦やイチゴ,スイカ,唐辛子,みかん(そっくりの果物ですが木の感じが日本のものと違います)などを作り、山羊やロバを飼って暮らしています。水は各家の井戸からポンプで汲み上げて畑に適時水遣りして作物を作っています。
Nubaria地区の工事現場のすぐ脇にある典型的な農家の前でご主人と記念撮影。残念ながら他の家族は仕事で忙しくて一緒に撮る暇がありませんでした。 客間(居間)に招かれ庭先で摘んだミント入りのチャイ(紅茶)を頂いているところです。お湯はプロパンガスで沸かします。
都市や観光地では狡すっからい人も事実多いのですが、エジプト人は基本的におおらかで(おおらか過ぎて約束を守らないのが仕事上での大きな難点ですが・・・)、フレンドリーで、田舎に行くほど顕著である、というのが私見です。

客間(居間)はこんな感じです。アラブの国では椅子ではなく絨毯に座ってくつろぎます。 2頭の山羊を飼っています。山羊の乳は飲む他にちょっと塩辛いチーズを作ります。右手に井戸が見えます。

働き者の奥さんです。これは庭の土をロバに運ばせているところです。右手で見ているのはおじさんと娘です。 畑を案内してくれて隣のおじさんに会ったところです。育てているのはサツマイモ(又は大豆のようなもの)です。 台所の一部です。
こち案内してくれ、写真撮っていい?と聞くと「ノープロブレム」の返事で、撮らせてもらいました。 中東・中近東・インドあたりのごく一般的なトイレです。皆さん分りますか?
今回は上記のおじさんの家を紹介します(ツアーやガイドブックには載らない写真です)。

それではまた(アラブ語で「マッサラーマ」と言います)。
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